地元の駅からの景色をみて考えた

wadama552005-11-30

琵琶湖のある滋賀県、JR湖西線堅田駅のホームからみた景色です。平和堂が見えます。この景色は、小学生のときからほとんど変わりません。最近この景色を見ると落ち着くことがわかりました。


「事業家の親は事業家」であることが比較的多いと聞きますが、僕の父親は公務員で母親はパートの仕事を転々と、でもずっとしていました。兄弟2歳違いの核家族で、お金が決して潤沢にあったわけではない。事業家というのは縁がなかったように思います。
#親からは、今でも公務員になれと言われますがw


しいて言えば、母方の祖父母が京都で蕎麦屋をしていたらしい(生まれる前なので覚えていないのですが)ことぐらい。親戚に商売人は何人かいるようです。


創業者という言葉を良く考えるようになりました。一般的に(そうでない会社もありますが)社長が自分のお金を出して、出し続けて最初に企業は立ち上がります。社員に給与を支払って、自分の給与は後回し。足りなければ、資金をかき集めても、みなに支払います。でもそれは事業を始めたのは社長で、社員を雇うのは「社長が勝手にやっていること」なので、ある意味当然です。


近江商人は「三方良し」という発想を、商いでとても重視していました。「売り手良し、買い手良し、世間良し」その場限りの短期的な視点になるのではなく、世の中全体を見渡し、その時々に正しいと判断できることを行っていくことが何より重要なのだと、思えるようになりました。


こんなに自分に使命感や揺ぎ無い思いが果たしてあったかな、と、ふと駅からの景色をみて思い返します。後ろを振り向くと、小学生のときに無理して通わせてもらった塾が見えます。


学校が大学までずっと公立だったので、僕は(家族だけでなく)滋賀県にも育ててもらったと思っています。近江商人の文化が、知らず知らず毎日の生活の中で染み付いていったのかもしれません。


滋賀県のことをもっと好きになった瞬間でした。