心を解きほぐす力

wadama552005-08-22

東京事務所の備品を探して、雑貨屋さんを巡りました。大阪の町屋の並ぶ、中崎町付近を散策。赤いイスやラグマット、かなり良い雰囲気でした。アンティークや雑貨のたくさんある事務所なんて素敵だろうな、と思います。見てるだけで楽しいし発想がどんどん湧きそう。


と、話は変わって最近の思うことを書きます。


ワークショップのファシリテーターをしたり、キャリアカウンセリングをしたり、といつの間にか「コミュニケーションが得意」なんて思っていましたが、最近省みることが多いです。


僕は学生のころ、コミュニケーションに危機感を持っていました。いました、というか、今でも自己紹介でとちったり、大勢の前で発表するとなると、やっぱり緊張してしまいます。「あがり症なんですよ〜実は」なんて言うと、お会いしている人たちは「和田さん、まさか〜(笑)」と言ってくださいますが、カウンセリングやコーチング、ファシリテーションを勉強したのも、苦手意識からだったと思います。苦手意識があるからこそ、必死で勉強したのかもしれませんが。


「自己を伝える力(発信)と、相手を受け入れて理解する力(受信)が必要」とその道の本では良く言われています。「その通りだ!」と思って、自分自身のコミュニケーションスタイルも、「傾聴や受信」と、そして「主張や発信」を、あたかも自転車の両ペダルのように踏み変えて相手の話に乗ったり、自分の話を乗せたりしてきました。


ところが、です。そればかりではないんですね。


受信、発信だけでない大事な要素があったんだな、と最近気づきました。「相手の心を溶き解す力」が必要です。やむを得ない事情で、相手が受信や発信をできないときもある。怯えているかもしれない。「その人がいるだけで既に話しにくい」という心理的圧迫があるかもしれない。相手が、言いたくても言えない、言いたくないというときにどう接するかが、一番大事かもしれません。コミュニケーションするときの大前提です。そのことに改めて気づきました。


「話せば分かる」というルールは、前提条件ではないんですね。K1のリングのように一段高い場所にある。会話するにはそのリングに乗って、「さあやるぞ!」と言ってもらうとか、その気になってもらうというアクションが必要なんですね。


ワークショップのときに、一番最初にするアイスブレイキングみたいなことが、非常に重要なのだと思い返しました。アイスブレイキングというのは、大勢で会に集まった人たちは最初緊張した面持ちでいますよね。初対面ならなおのこと。この氷が凍ったような状態を、ブレイク(壊す、というよりは溶かすが近いですが)するために、笑いの要素を取り入れながら、ミニゲーム等をします。隣同士で握手をしてみたり、全員でボディワークしてみたり。
#あと、打ち合わせの時の「今日も暑いですね〜」といった天気の話などもたぶん、アイスブレイクと似た要素があります。今日のblogの最初の1文はアイスブレイクかな?


天の岩戸みたいに、芸や笑いで思わず出てきたくなるような感じが大事で、それが相手の心を解きほぐすのかな、なんて思います。


「心を解きほぐし、聴き合える姿勢をつくる」日々努力したいなと思います。


余談:「えてして社長たちの愛情は、自分勝手。会社を興して社員を養おう、そして社会に貢献しようなんて思うんだから、独りよがりやん。でもな、その独りよがりな愛情が突き抜けて、大きな波をつくって、大企業になったり、大きな社会貢献をする会社になったりする。だから一方的な愛情も、必要なんやんね」と友人は言います。


僕は恥ずかしながら、一日が終わるとふとした瞬間に「じーん」と涙ぐむことが増えました。社員の顔が一人一人浮かんできて「今日もありがとう」って思います。メールに書かれた名前なんか見返すと、ダメですね、すごいいとおしいです(気持ち悪いと言われそうですが笑)社員との飲み会などで、ありがとう!と言いながら握手をすると「また握手ですかー(逃げ)」とかされてます。


でも、いつもありがとう(握手)。